MA34 気持ちの中を一人にしない

投稿者: | 2020年1月18日

どこかの誰かのダンスに役に立つことを願い、拙書「社交ダンスがもっと好きになる魔法の言葉」を公開中。ここでは第4章「ラテンの悩みを解決する10の話」を紹介します。

 

 

MA34 第4章 ラテンの悩みを解決する10の話
(第1話)気持ちの中を一人にしない

 

踊っている最中に、「ルンバを上手に踊りたいけど、どうしたらできるの?」と聞かれたことがありました。偉そうには言えませんが、私の考えはこうです。

 

ダンスをする人は男性も女性もみんな、「もっと上手に」と願いますが、今よりもっと上手になったときにも、やはり、「もっと上手に」と思うものなのです。

その証拠に、ダンスを始めた頃より遥かに上手になっているあなたも、今、「もっと上手に」と思っているのではありませんか?

 

「上手に」が「もっと難しいステップ」を意味しているなら、もっと高度なステップを覚える必要があります(ここでも、ダンスを始めた頃より遥かに難しいステップを使っている現在の自分がいることを思い出してください)。

しかし、難しいステップで動けても、必ずしも踊れたことになっていないことがあることも、分かっていただけると思います。

 

もし、「上手に」がクルクルと何回転もするような「高度な技術」のことでしたら、それなりのレッスンを受けるのが近道ですが、もし、「上手に」の言葉の中に、「ルンバらしく」とか「綺麗に」の意味合いが込められているのでしたら、実は、今のレベルのまま「即、上手になれる」秘訣があります! 

 

その秘訣とは――――

● 自分だけが踊るのではなく、相手の人と一緒に踊ろう!

● 相手の人に楽しんでもらおう!

● 音楽を聴いて、一つのストーリーを作る気持ちで踊ろう!

● 相手の人に話しかける気持ちでステップしよう!

● 男性は体全体でリードし、女性は体全体でリードを聞こう!

こうした気持ちを持つだけです。思うだけです。

 

どれかひとつを心に思って踊ると、たったそれだけで、たちまち「上手になった自分」を実感できることでしょう。

何よりも、前よりダンスを楽しんでいる自分がそこいることを発見することでしょう。

そして、恐ろしいことに――――いえ、恐ろしいほどうれしいことに――――周囲の人たちも、すぐに、あなたが上手になったことに気づきます。

「上手になってる!」

「すごく綺麗に踊れていた!!」

と、はっきり褒めてくれる人も出てきます。

 

 

思うだけ」で上手になれるなんて、にわかに信じられないかもしれませんが、これには明確な理由があります。

それは、踊りの本質を身にまとったからなのです。

それまでの踊りは、ただ動いていたに過ぎなかったからです。

「今のレベルのまま、即、上手になれる」この秘訣は、やったもの勝ちです(笑)。

 

 

男性も女性も気持ちの中を一人にしないようにしましょう。
それだけで、瞬時に踊りが変わります。

(「第4章 ラテンの悩みを解決する10の話(第1話)気持ちの中を一人にしない」おわり)

 

ハッピー・ダンシング!