2. カ・サ行 (101-284)

                  

 

 

101 カートシー(Curtsey)
踊り始め、あるいは踊りの中で、片手をつないだまま、男女がいったん離れてお辞儀をすること。「ボールルーム・ダンシング」にはヴィニーズ・ワルツのフィガーとしても紹介されています。英語の意味は「(女性の)膝を曲げるお辞儀」。

 

102 カーブド・スリー・ステップ(Curved Three Step) 【F】
スリー・ステップで左へ大きく回転する踊り方。男性は3歩目左足でチェックし、右足に体重を戻して次のフィガーへと続けます。カービング・スリー・ステップ(Curving ~)と言うこともあります。

 

103 カーブド・フェザー(Curved Feather) 【F】
基本フィガーのひとつ。フェザー・ステップの3歩目で大きく右回転する踊り。カービング・フェザー(Curving ~)と言うこともあります。 ➡452

 

104 カーリー・ウィップ(Curly Whip) 【J】
ジャイブの基本フィガーのひとつで、先行フィガーのリンクの5歩目で女性がカールするフィガー。カールのかかった髪の毛をカーリー・ヘアと言うように、「カーリー」は「カールの」の意味の英語。

 

105 カール(Curl) 【R/C】
基本フィガーのひとつ。カールは「巻きつける、らせん状に立ち昇る」の意味の英語。カールでの女性の足は軽くスパイラル・クロスします。

 

106 カール・アラン賞(Carl Alan Awards)
ダンス界のオスカー賞と言われているこの賞は、1953年、英国で多くのダンスホールを経営していたメッカ・エンターテイメント・カンパニーの共同経営者カール・ハイマンとアラン・フェアリー(Carl Heimann and Alan Fairley)両氏によって設けられ、ダンス界に大きく貢献した人々に贈られます。

対象部門には
・ フリースタイル・ダンス(ストリート・ダンスも含む)
・ シアター・ダンス(バレエ、タップ、ジャズダンスも含む)
・ ボールルーム、ラテン、シーケンス・ダンスの3部門があり、それぞれの部門に対し 

  •  Performer’s Award(演技者賞)  
  • Teacher’s Award( 教師賞)  
  • Competitive Coach/Choreography Award(競技会コーチ・振り付け賞)  
  • Outstanding Services to Dance Award(ダンス界貢献賞)  
  • Lifetime Achievement Award(特別功労賞)

があります。年に一度、IDTAの晩餐会で授賞式が行なわれます。(注)賞の日本語表記は参考用に直訳したものです。

 

 

107 カウンター・プロムナード (Counter Promenade)
カウンター・プロムナード・ポジションを指す場合と、その形で動くことを指す場合があります。カウンターは「反対の」の意味。

 

108 カウンター・プロムナード・ポジション (Counter Promenade Position)男性の左側と女性の右側がコンタクトしているか近くにある状態で、反対側が開いた形。このポジションはかなりコンパクトに保たねばなりません。カウンターは「反対、対立」の意味で、プロムナード・ポジション(PP)の逆の形に対して使われ、シー・ピー・ピー(CPP)と略して言うこともあります。

 

109 カウント(Count)
英語の意味は「拍子を取ること、音の長さを数えること」。ダンスでのカウントの取り方は、種目とフィガーの踊り方により様々な方法が使われます(例:1.2.3、1.2&3、SQQ、SS、SaS、1a2など)。

 

110 カタパルト(Catapult) 【J】
ISTDの教本、およびポピュラー・バリエーション集(ラテン)で紹介されているジャイブのバリエーション。英語意味は「(小石を飛ばす)パチンコ」。もともとは、昔の戦争に使われた「(投石用)石弓」のこと。

 

111 カドゥル・ホールド(Cuddle Hold) 【LA】
サンバのローリング・オフ・ディ・アームやジルバのクレイドルに見られるように、ダブル・ホールドのまま女性が男性の右側、あるいは、左側で、男性の腕の中にすっぽり入る形。カドゥルは英語で「抱きしめる」という意味。

 

112 カドゥル・ポジション(Cuddle Position) 【LA】
両手をパートナーの首や体に巻きつける形。

 

113 カドリール(Quadrille)
4人が組になって踊るスクエアダンス。

★1740年頃フランスで作られた踊り。1816年、富裕層に正式に伝わると非常に人気を博し、1820年にはロンドンで本「The Lancers, a Second Set of Quadrilles with Entirely New Figure」が出版されたほどで、カドリールは19世紀の終わりまで重要なダンスの地位を占めました。(Complete)

 

 

114 カブリオル(Cabriole)
バレエ用語。跳躍の意味。

 

115 ガリアード(Galliarde)
パバーヌの踊りを追従、補足した生き生きとしたルネッサンス期の踊り。3/4 拍子。この踊りの名は仏語gaillar(陽気な、浮かれた)の意味からきています。 (Virginia) ガイヤルド、ガリアルダ、ガリアルデとも。

 

116 カリオカ/キャリオカ(Carioca)
1. 1930年代にアメリカで創られたサンバに似たダンス。
2. ウォルター・レアード氏のテキストにカリオカ・ランズ(Carioca Runs)が掲載されています。

◆リオデジャネイロの原住民は自分たちのことをカリオカと呼んでいます。カリオカとはトゥピ・インディアン語で「白い家」とか、「リオに住むポルトガル人の白人の家」の意味で、そうした家の近くを流れる川はカリオカ川となり、リオのものは何でもかんでもカリオカになってしまいました。群舞のカリオカ・ダンスではカリオカやサンバの曲に乗り、手を取り合い、あちこちにスウェイして踊ります。額を寄せ合って踊るカリオカ・サンバは、マシーシと呼ばれるブラジルの踊りを真似たものです。(Street)

 

 

117 カレッジアット・ウォーク(Collegiate Walk)
フォックストロットに非常によく似ている踊り。カレッジアットは「大学生の」「団体の」の意味。(Street)

 

 

118 キキ・ウォーク(Kiki Walks) 【 R】
男女同じ向きで、男性は左手で女性の左手をとり、右手は女性の右肩甲骨付近に置いたまま行なうウォーク。かつてはこの名でテキストに載っていましたが、近年はウォークの中にひとまとめにされ、その名が消えつつあります。カドゥル・ホールドで踊ることもできます。

◆「フィガー名は、これを紹介したカストロ政権以前にいた一流ダンサーの彼の名から取られました」と(Concise)に書いてありました。私はずっと女性の名前だと思っていたので、「彼」の表現に驚いてしまいました(笑)。

 

 

119 キック・ボール・チェンジ(Kick Ball Change) 【J】
片足を高く蹴り上げて行なうボール・チェンジ・アクション。フリック・ボール・チェンジと区別されています。 ➡491/538

 

120 キャバレー(Cabaret)
レストラン、ナイトクラブの意味から転じ、1922年頃からエンターテイメント、フロア・ショーの意味で使われ始めた英語で、ダンスで使われる場合はリフトなどアクロバット的要素を含むこともあります。その場合はアダージョ(Adagio)とも言われます。最近ではショーケース(Showcase)が多く使われているようです。

◆英語のキャバレーは「飲み屋・部屋」の意味から転じてレストランやナイトクラブの意味になり、その延長で1920年ころからエンターテイメントやフロア・ショーの意味になったようです。

 

 

121 キャメル(Camel)
主に1910~20年代のジャズ世代の大学生や、当時、服装や行動が型破りだった若い娘達の踊り。ゆっくりした曲で、始めから終わりまでフォックストロットのウォーキングをジグザグに、あるいは、回りながら踊りました。キャメルは「ラクダ」の意味です。(Street)

 

122 ギャロップ(Galop)
19世紀初期から行なわれている馬の駆歩を模した2/4拍子の旋回舞曲。

 

123 キューバン・クロス/ラテン・クロス (Cuban Cross/Latin Cross) 【LA】
一方の足がもう一方の足に(ルンバのナチュラル・トップにおける男性の1歩目、女性の2歩目のように)両つま先を外に向けてクロスした形で、ラテン全般に用いられます。キューバン・クロスはISTDで、ラテン・クロスはIDTAで用いられている表現です。

 

124 キューバン・ブレイク(Cuban Break) 【C】
基本フィガーのひとつ。このフィガーでは通常の(Q)カウントの長さが半分になっており、まともに(Q)の長さが残っているのは7歩目と14歩目だけです。

 

125 キューバン・モーション(Cuban Motion) 【LA】
スパイン(背骨)を中心にヒップを回転させる動きのこと。ヒップ・アクション、ヒップ・ローテーションに同じ。

★控え目、かつ表現力豊かなヒップの使い方をし、膝の曲げ伸ばしをうまく使って音楽に合わせた体重移動をします。(Complete)

 

 

126 クイック(Quick)
踊りのクイックステップを指す場合とカウントの(Q)を指す場合があります。

 

127 クイック・アウトサイド・スピン(Quick Outside Spin) 【F】
フォックストロットのアウトサイド・スピンは通常(SQQ)か(&QQ)のカウントで踊りますが、(&QQ)で踊る方をこう呼びます。

 

128 クイック・ウィーブ(Quick Weave) 【W/Q】
ワルツのウィーブ・フロム・PPの1~4歩目を(12&3)で踊るとき、この名称が使われます。

◆クイック・オープン・リバースと同じに見えますが、クイック・オープン・リバースの1歩目は男性左足からスタートですが、クイック・ウィーブは右足からです。またクイック・オープン・リバースの1歩目、男性左足のフットワークはHTですが、クイック・ウィーブの男性2歩目の左足はTで、小さな違いがあります。

 

 

129 クイック・ウィング(Quick Wing) 【Q/W】
ウィングをカウント(2&3)と速く踊る踊り方で、1歩目にはアウトサイド・スイブルがきます。

 

130 クイック・オープン・リバース(Quick Open Reverse) 【Q】
3歩で構成される基本フィガーで、クイック・オープン・リバース・ターンと言うこともあります。他の多くのクイックステップ・フィガーと異なり、(QQ)のところがシャッセの形を取っていないので「オープン」の名前が入っています。

◆初期のこのフィガーを調べてみると4歩構成で、今の3歩目の後に男性が右足後退して左回転していました。また、「クイックのつかない、ただのオープン・リバースはあるのかな?」と思っていましたら、アクリル氏の資料に、「今はもう使われていませんが、かつて、(SSS)で踊っていたオープン・リバース・ターンと言うフィガーがあり、それに対してクイック・オープン・リバースの名前が付けられました」とありました。それと同じフィガーだと思うのですが、ヘンリー・ジェイクス氏のテキストではベーシック・リバース・ターン、そして、ビクター・シルベスター(Victor Silvester)氏のテキストではリバース・ターンの名で出ているフィガーは、最初の3歩が(SSS)でオープン・ターンをしていました。次に男性右足後退(S)からヒール・ピボットが続きます。

 

 

131 クイックステップ(Quickstep)
音楽はテンポのよいスイングした4/4拍子で1分間に50小節くらいの速さで演奏されます。基本のリズムは(SQQ)。クイックステップはスロー・フォックストロットから分かれた踊りで、クイック・フォックストロットと呼ばれたこともありました。また、1927年のスター選手権では‘Q.T.F.T&C’の種目名で登場しましたが、これは Quick-Time Foxtrot and Charleston(クイックタイム・フォックストロット・アンド・チャールストン)の略です。このことから、速いテンポのフォックストロットとチャールストンが混ざった踊りだったことが容易に想像できます。他にも、ワンステップ、マーチ、ピーバディ(Peabody)、ブラック・ボトムなどの踊りの影響もあったようです。

◆クイックステップの面白さはステップのリズムの変化にあります。英国のボールルーム・ダンスで最も著名な一人、アレックス・ムーア氏はこう述べています―「決して色あせることのない踊り。まぎれもなく、全世界の中で最も魅力的なリズムの表現をもつ踊りである」と。

★クイックステップの練習では、まずゆっくり行ない、男性と女性の両方がそれぞれのタイミングを把握するようにしてください。男女のタイミングが少し違う場合もありますので、タイミングを知っておくことはとても大事です。推測でダンスをしている暇はありません。タイミングを知った上で踊ればハーモニーが生まれます。練習するときは各セクションをゆっくり行なってください。(L.バリッキ)

★クイックステップの最大の特長は軽やかなムーブメントにあります。そうした「軽やかさ」は脚部の筋肉がリラックスしていないと作り出されません。また、主にトウと足首を使って踊ります。トウと足首を駆使することで、ちょうど、バネの上で踊っているかのような、ほとんど音の立たない踊りに到達できるのです。(オリバー)

 

 

132 クー・ド・ピック(Coup de Pique)  P】
パソの基本フィガーのひとつ。

◆ 仏語でCoupは切る、Piqueは槍。ピカドールが牛を刺激するために槍で突く動作を演出したものです。ピックは、登山で「ピケを張る」と言いますが、そのピケもこれです。

 

 

133 クオーター・ターン(Quarter Turn) 【Q】
基本フィガーでクオーター・ターン・トゥ・ライトとクオーター・ターン・トゥ・レフトの2種類があります。単にクオーター・ターンと言う場合は「トゥ・ライト(右への)」を指します。

◆クオーターとは英語で1/4のことで、ダンスでは90度(360度の1/4)回転を意味します。以前はクオーター・ターンズと言うフィガーがあり、前半は右回転するシャッセ・ターン(今のクオーター・ターン・トゥ・ライト)と、後半は男性がヒール・ピボットし、女性はシャッセ・ターンする(今のクオーター・ターン・トゥ・レフト)で構成され、2度1/4回転するため、クオーター・ターンズと複数形の表記になっていました。今日クオーター・ターンズは踊りのブルースで使われるだけになりました。

 

 

134 クオーター・ビート(Quarter Beat)
1/4拍のこと。タンゴにはクオーター・ビーツ(Quarter Beats)と言うフィガーがあります。

 

135 クカラーチャ (Cucarachas) 【R/C】
基本フィガーのひとつ。正式にはクカラーチャズと複数形で使い、クカラチャ、クカラッチャとも書きます。別名プレッシャー・ステップとも言われています。クカラーチャにはサイド(横)、バックワード(後方)、フォワード(前方)等があり、いずれのアクションでも2歩目は元の足に体重を戻し、3歩目は2歩目に揃えます。横へのクカラーチャでは1歩目に全体重を乗せず「ぎゅっ」と床に圧力をかけ、そのときのもう一方の足のヒールは床から離しません。

◆名称の意味はスペイン語のゴキブリ(英語のコクローチ)で、(Concise)にはゴキブリを踏み潰す動作からきていますと書いてあります。「なんて汚い!信じられない!」と思うかもしれませんが、時代背景を考えると現代の感覚では判断できないことが分かるでしょう。

★クカラーチャは一般的に横へステップしますが、前後、あるいは、高度なフィガーでは回転を加えて行ないます。(MBD)

★クカラーチャはウエイトを両脚部の間で分割して踊るステップで、両腿がそれぞれ抵抗し合って関連している必要があります。横へは体重の一部を乗せるだけです。(D.バーンズ)

 

 

136 クラッシュ・ダンス(Crush Dance)
クラッシュは「押しつぶす、ぎゅうぎゅうに押し込む、ひしめく」意味で、混んだ場所で押しつぶされるようにして小さく踊るブルースの別名。混雑した所で小さく踊るラテンも、クラッシュ・ダンスと言う場合があるようです。

★リズム・ダンス(Rhythm Dance)とは混雑したフロアでゆったり踊るタイプの踊りのことで、かつてはクラッシュ・ダンスとも言われていました。(Theory)

 

 

137 クリス・クロス(Criss Cross) 【S】
このフィガーでは右へのトラベリング・ボルタと左へのトラベリング・ボルタを続けて踊ります。クリス・クロスとは「十文字、十字形、十文字を書く」の意味があり、踊るとそれがよく分かります。クリス・クロス・ボルタとも言います。

◆ 通常1歩目は女性が男性の前を横切りますが、男性が女性の前を横切っても構いません。また、左右のトラベリング・ボルタの5~7歩目をボタ・フォゴで踊ることもあります。

 

 

138 グリップ(Grip)
スタンダードの男性の左手と女性の右手のように、握り合った手。 ➡539

★グリップ(男性左手と女性の右手のホールド)のイメージは、二人の手の中にいる小鳥をつぶさないよう、逃がさないようにです。(R.グリーブ)

 

 

139 クルザード(Cruzados) 【S】
基本フィガーのひとつで、IDTAのテキストにはシャドー・ポジションで前進するクルザード・ロックとクルザード・ウォークが出ています。また、ポピュラー・バリエーション集(ラテン)にはクルザードと言うバリエーションが紹介されていますが、こちらは大きなボックスを描くような動きをしています。

◆Cruzado にはポルトガル語、スペイン語で「十字軍」の意味がありますので、神の名の下に、十字の名の下に、力強く遠征した人々の様子をイメージして、このフィガー名がつけられたのではないかと推測しています。クルザードズは英語ではクルセダース(crusaders)となり、フォーク・ミュージックで一世風靡したザ・フォーク・クルセダースもこれです。船のクルーザーも、ともに同じ語源のクロス(十字架)からきています。クルザードは旧ポルトガルのコイン名でもあり、それには十字架が記されています。

★クルザード・ウォークはサンバ・ウォークと間違われることが非常に多くありますが、スロー・ビートで行なうウォーキング・アクションがクルザード・ウォークで、一般的にはバウンスは使われるべきではありません。(H.ガルケ)

 

 

140 クレイドル(Cradle) 【JB】
向き合って両手を取り合った形から男性が左手を上げて女性を左へ回し、自分の右腕の中に入れて始まるフィガー。

◆第二次大戦後、社会保障制度の充実を求めてイギリス労働党の掲げたスローガンが「ゆりかごから墓場まで」でしたが、その「ゆりかご」が、この「クレイドル」。英語には「あやす」の意味があり、踊りの命名者の発想に感心します。その他「ワインかご」の意味もあります。パートナーをワインや赤ちゃん以上に大切に扱えば間違いないでしょうね。

◆フィガー名をカードレ(Cardle)とする本もありますが、海外の資料の中には見つけることができませんでした。ひとつだけ見つけたものに、アイルランド語のカードレCardleがありましたが、語源はゲール語の「大いなる勇気」からきているということですから、関連性が薄いです。もしかすると、Cradle のスペルの順序を間違えているのかもしれません。

 

 

141 クロース(Close)
英語で「接近した」の意味の形容詞。動詞になるとクローズと発音します。

 

142 クロース・フェイシング・ポジション (Close Facing Position) 【LA】
クローズド・フェイシング・ポジションよりも接近した形。パソ・ドブレでのホールドやルンバやチャチャチャのリバース・トップに見られます。クロース・ホールド、コンタクト・ポジションと言うこともあります。

 

143 クロース・ホールド(Close Hold) 【 LA】
クローズド・フェイシング・ポジションの意味で使われる場合と、クロース・フェイシング・ポジションの意味で使われることがあります。

 

144 クローズド(Closed)
「閉じた」と言う意味の英語で、ダンスでは足が閉じた状態、または、男女の体が開いていない状態を表現するときに使います。また、「この講習会は会員のみに限定されています」と言うような場合にも、この「クローズド」が使われます。 ➡076

 

145 クローズド・ウィング(Closed Wing) 【W】
スクエアの形から入るウィング。例えば、中央斜めにシャッセ・フロム・PPを踊り、スクエアになったところから、男性が右足をアウトサイド・パートナーに前進してからウィングに入ります。 ➡054

 

146 クローズド・ターン(Closed Turn)
回転の2歩、あるいは、3歩間で両足を閉じる踊り方。例えば、ワルツのナチュラル・ターンやリバース・ターンは前半も後半もクローズド・ターンをします。  ➡079

 

147 クローズド・チェンジ(Closed Change) 【W】
3歩で構成されるワルツの基本フィガー。男性が左足前進から始まるものと右足前進から始まるものの二通りがあります。

★3歩目で足が閉じて(クローズ)、体重の移動(チェンジ)があるところからこの名が付いています。(K.アクリル)

 

 

148 クローズド・ヒップ・ツイスト(Closed Hip Twist) 【R/C】
基本フィガーのひとつ。クローズド・ポジションで踊るヒップ・ツイストのこと。クロース・ヒップ・ツイスト(Close Hip Twist)とも呼ばれます。「クローズ・ヒップ・ツイスト」と言うのは基本的に誤りです。 ➡082

 

149 クローズド・フィニッシュ(Closed Finish) 【ST】
タンゴのバック・コルテに見るように最後の足を閉じて終わること。 ➡083

◆クローズド・リバース・フィニッシュの表現が使われているのも見ました。

 

 

150 クローズド・フェイシング・ポジション (Closed Facing Position) 【LA】
男性は左手で女性の右手を取り、男性の右手は女性の背中側に、女性の左手は男性の肩付近に置き、正対したホールドの形。

 

151 クローズド・ポジション(Closed Position)

1. ラテンにおいて男女が近くで向き合った形。通常のホールド、片手ホールド、ホールドなしの場合があります。
2. クローズド・フェイシング・ポジションの意味。
3. スタンダードでスクエアに組んでいる形。

 

152 クロス(Cross)とロック(Lock)
英語のクロスには「横切る、(手・脚などを)組み合わせる、交差する」などの意味があり、ロックは「錠をおろす、(腕などを)組み合わせる、固定する」などの意味。どちらも同じように使われていますが、ケン・アクリル氏の資料には「クロスは膝から下で行ない、ロックは膝から上を使う」とあります。  ➡633

 

153 クロス・ボディ・リード(Cross Body Lead) 【Salsa】
ペア・ワークの基本技のひとつです。前半はベーシック・ステップ。後半で男性が左へ1/2回転し、反対向きで終わります。「XBL」と略されることがあります。

 

154 クロスオーバー・ブレイク(Crossover Break) 【LA】
斜め前にステップ → 元の足に体重を戻す → 横にステップする、ルンバのニュー・ヨークの1~3歩目や4~6歩目のような動きのこと。単にクロスオーバーとも言います。この名が付くステップでは片方の足がもう片方の足を交差する形で出ていきます。 ➡494

◆クロスオーバーは「交差」を意味し、その他、「横断歩道、踏み切り、いろいろな世界にまたがる」意味もあります。ブルースにクロスオーバー・アンド・トゥインクルという美しいステップがあります。

 

155 クロッグ・ダンス(Clog Dance)
この踊りはフォークダンスのさきがけと言われており、タップ・ダンスにも影響を与えました。最も難しいアイリッシュ・クロッグでは15秒間に70回以上床を打つものもあります。この踊りでは顔や列の表現は大切ではなく腕も動かしません。19世紀に行なわれたコンテストでは審査員達は舞台裏か、舞台下に座り、音のみで判断したそうです。もともとクロッグと呼ばれる木靴が使われて、後には木底の靴に変わりました。(Street)

 

 

156 ケイパー(Caper)
踊りのひとつ。英語の意味は(陽気な)跳ね回り、悪ふざけ。

 

157 ケーキ・ウォーク(Cake Walk)
1850年頃アメリカ南部の大農園で「チョーク・ライン・ウォーク」と知られていた踊りが1895~1905年にケーキ・ウォークとして流行。のけぞる等の特殊な動きはフロリダのアフリカ系アメリカ人奴隷が、セミノール族インディアンのカップルが厳かに歩く姿からアイディアを得ました。最も上手にできたものには賞としてケーキが与えられました。(Street)

 

158 ケープ(Cape) 【P】
パソ・ドブレの基本フィガーのひとつ。フィガー名「ユイット」の英語の別称です。

◆ケープは闘牛士が持つマントの意味で使われています。ケイプとも書きます。このケープと雨合羽(あまがっぱ)のカッパは同じポルトガル語のカパ(capa)からきたようです。

 

 

 

159 コウミング(Combing) 【LA】
サルサに使われる動きで、手を顔の前から頭の後ろに、ちょうど髪をとかすようなしぐさのこと。サンバなどで使われることもあります。英語の意味は「髪を梳かす」。櫛は「コウム」です。

 

160 コースター・ステップ(Coaster Step) 【J】
ジェフリー・ハーン氏のテキストに出ている、シャッセの代わりに使えるステップ。同書にはオルターナティブ・コースター・ステップも出ています。コースターの名は、ウェスト・コースト・スイングのコーストからきています。

 

161 コーラス(Chorus)
音楽の主要部分は8小節単位のメロディーから成り立っている場合が多く、また、メロディーの展開はA-A’-B-Aの形式が多く、その場合、8小節x4の32小節をワン・コーラスと呼びます。音楽のブルースでは12小節でワン・コーラスが多いようです。英語の意味は「合唱団、コーラスグループ、(歌の)折り返し句、イントロ後の主要部分」。

 

162 コネクション(Connection)
「接続、つながり」などの英語。ダンスにおいては、リードとフォローが適切に通じ合うようなホールドをしている場合、「いいコネクションがある」などとの表現をします。ラテンにおいては「手と手のホールド」のことも指します。「コネがある、ない」の言葉もコネクションからきています。

★私のスパインはセンターとコネクションがあり、それがパートナーともつながっています。これがなくなるとアクションを起こしても相手に伝わらず、ただ引っ張ってしまいます。(T.ナイハーゲン)

 

 

163 コメンス/コメンスィング(Commence/Commencing)
英語で「始める」の意味。スタート(Start)やビギン(Begin)と同義語。

 

164 コリオグラフィー(Choreography)
踊りの振付けのこと。振付師はコリオグラファー(Choreographer)、振付けをするはコリオグラフ(Choreograph)と言います。

◆ギリシャ語のコリオ(踊る)とグラフィー(書く)からきた言葉。手足や顔などを踊るように震わす病気で「舞踏病」というのがあり、英語ではコリア(Chorea)と言います。

★振り付けの難易度や独創性が高くなっても、カップルを上達させるためのレッスン方法や考え方が難しくなったり複雑になったりすることはありません。上達させるためのレッスン方法や考え方はまったく同じで、とてもシンプルです。良いレッスン方法や基本的な理論は初心者から上級者までのどんなレベルのダンサーにも適用して、上達させることができるものです。だからこそ、その良いレッスン方法や基本理論はすばらしいものなのです。(D.バーンズ/サンバのレッスンで)

 

 

165 コルタ・ジャカ(Corta Jaca) 【S】サンバの基本フィガーのひとつ。

◆コルタ(コルテ)はポルトガル語の「切る」、ジャカはマシーシと言う木になる西瓜のように大きな果物で、そこから、「ジャカを切る」と言う意味との説明があります。因みに、ジャカの英語名はジャック・フルーツで、調べると図のように大きなものでした。

★名の由来は「リンゴを切る」からきていると考えられています。この場合、リンゴが他の果物やお菓子に変わることもあります。(Concise)

 

 

166 コルテ(Corte/Corté) 【ST】

コルテはポルトガル語で「切る」と言う意味で、日本では、「前進運動をカットして後退すること、あるいはその逆の動き」と広く認識されているようです。スタンダードにはバック・コルテ、リバース・コルテ、ホバー・コルテなどのフィガーがあります。


★コルテとは、切ったり短くしたりすると言う意味です。(R.グリーブ)

★誤った名前が付けられたフィガーとしてタンゴのバック・コルテがあります。しかし、長い間使われてきているので、今更変更することは困難でしょう。(Theory)

◆個人的には次のような可能性も含めておきたいと考えています。

1.  英国のダンス関連サイトで「コルテの意味を教えてください」との質問に、次のような回答がありました ― 色々調べたけれど分かりませんでした。ただ、スペイン語には「切る」の他、「宮廷、中庭、(王侯などの)従者」その他の意味もあるので、可能性として、

(1) 法廷で原告と被告が国王に敬意を表して、後ろへ数歩下がった動きから。

(2) 礼儀が正しいことに関連し、頭を下げて数歩下がることから。

(3) 「切る」の意味から、のこぎりで丸太をギコギコ切る前後の動きがあります。

―とありました。回答者が英語圏の人にも拘らず明確な答えがないと言うことは、ダンス用語として説明された英語の資料がないのかもしれません。

2. ア ルゼンチン・タンゴから調べると、「コルテは音楽をシンコペーションで切るか、数拍の間保つ意味」とありました。

3. かつてこの疑問を英国のハーン・アンド・スペンサー社に問い合わせた所、ジェフリー・ハーン氏から「LODに対して切り開かれた空間」と教えていただいたことがあります。これを念頭に調べていると、英絵辞典の中に「Vカット、矢はず(やはず)」の意味があることを見つけました。「切り開かれた空間」と「矢はず」には共通したものがあり、矢はず(英語でノッチ(Notch))はまさにバック・コルテの動きに、私には見えます。

 

 

167 コンタクト(Contact)
コンタクトは「接触」を意味する英語で、ダンスでは様々なコンタクトが用いられます。アイ・コンタクト(Eye ~)とは、目と目を通してリードとフォローを感じあったり、見つめ合うことで踊りを表現したりすることで、主にラテンで使用し、特にホールドが離れたときやフィガーのつなぎ目で必要とされます。ハンド・コンタクト(Hand ~)とは、手を取り合うことや、手が相手のボディの一部に触れること。ボディ・コンタクト(Body ~)は、ホールドしたときにできるような体の接触。単に「コンタクト」と言うと、一般にはこのボディ・コンタクトを指すことが多いです。

 

168 コンタクト・ポイント(Contact Points)
ボディ・コンタクトでできる男女間の接点。スタンダード・ダンスのホールドでは、

  1.  男性の左手と女性の右手
  2.  女性の背中に回した男性の右手
  3.  男性上腕に置いた女性の左手
  4.  男性の右肘付近に接する女性の左肘付近
  5.  男性の右腿付近から肋骨の下あたりまでと接する女性の左腿付近から肋骨下あたりまでの部位、などがあります。

ラテン・ダンスではホールドしている手と手、あるいは体に接している手を指します。

 

 

169 コンタクト・ポジション(Contact Position)
ISTDのラテンテキストで使用されている表現で、相手と軽いボディ・コンタクトをしてノーマル・ホールドをする形。

 

170 コンチネンタル・タンゴ(Continental Tango)
コンチネンタルとは英語で「ヨーロッパ大陸(風)の」の意味があり、アルゼンチン・タンゴに対する社交ダンスのタンゴを言います。その背景に、カミール・デ・ライナル(Camille de Rhynal)氏が1907年、タンゴに熱狂していた少数の人たちとアルゼンチン・タンゴをボールルームで踊れる形に仕上げた歴史が隠されています。

 

171 コンティニュアス(Continuous)
英語で「切れ目のない」とか「連続的な」と言う意味で、例えば、ルンバにはコンティニュアス・サーキュラー・ヒップ・ツイスト、サンバにはコンティニュアス・ボルタ、フォックストロットではコンティニュアス・ホバー・クロスがあります。

 

172 コントラ・カウンター・プロムナード・ポジション (Contra Counter Promenade Position) 【LA】
サンバのコントラ・ボタ・フォゴの3歩目で使われるクロース・ホールドで男女共に右足に体重をかけた形。ホールドをライト・トゥ・ライト・ハンド・ホールドにすると、オープン・コントラ・カウンター・プロムナード・ポジションになります。

 

173 コントラ・チェック(Contra Check) 【ST】
コントラは「~の反対の、逆の」の意味の英語で、CMBPに置かれる足の状態 を表しています。

 

173-1  フェイクト・コントラ・チェック(Faked ~)
ポピュラー・バリエーション集のフォックストロットで紹介されているフィガー。フェイクトとは「見せかけの、~の振りをした」の意味です。

 

174 コントラ・プロムナード・ポジション (Contra Promenade Position) 【LA】
サンバのコントラ・ボタ・フォゴのスタートで使われるクロース・ホールドで男女共に左足に体重をかけた形。ホールドをレフト・トゥ・レフト・ハンド・ホールドにすると、オープン・コントラ・プロムナード・ポジションになります。

 

175 コントラ・ポイント(Contra Point) 【ST】
男性は体重を完全に右足に(女性は左足に)乗せたまま、コントラ・チェック と同じ形を作ること。 ➡431

 

176 コンパクト・シャッセ(Compact Chasse)
小さく行なうシャッセのこと。

 

サ行 (177-284)

 

177 サーキュラー・ヒップ・ツイスト(Circular Hip Twist) 【R】
「サーキュラー」とは「円形の、循環の」の意味で、ヒップ・ツイストを繰り返し踊りながら弧を描きます。男性のボディ・リードに反応する女性の小刻みなヒップ・ツイストの繰り返しが粋な踊りです。

 

178 サイド・バイ・サイド・ポジション(Side-by-Side Position) 【LA】
男女が同じ向きで横並びになる形。女性が男性の右側に位置するのをライト・サイド・バイ・サイド・ポジション、女性が男性の左側に位置するのをレフト・サイド・バイ・サイド・ポジションと言います。英語のサイド・バイ・サイドは「(横に)並んで、一緒に」の意味です。

 

179 サイド・ブレイク(Side Break) 【LA】
横にステップ → 元の足に体重を戻す → 両足を揃えるステップ。クカラーチャと同じ動きですが、クカラーチャと同じフットワークは求められません。  ➡494

 

180 サイド・リード/サイド・リーディング (Side Lead/Side Leading) 【ST】
前進か後退のとき、動いていく足と同じ側の上体(肩と腰)が足の方向に動くことを示す用語で、SLと略されます。以前はショルダー・リード/ショルダー・リーディングが使われていましたが、「ショルダー(肩)が出ていく」との誤解をされるためか、近年、サイド・リード/サイド・リーディングに変わりましたが、以前の名称が誤りと捉える必要はないと思います。

◆サイド・リードは次に回転を行なう場合とは異なり「意識的に」ボディを使う必要があるため、テキストにはそうした箇所にサイド・リードが記載されています。クイックステップのフォワード/バックワード・ロック・ステップの2歩目、4歩目のようにサイド・リードがかかる所であっても、自然に行なわれる場合には記載されていません。

★ショルダー・リードなしで音楽やリズムに乗ってフォックストロットは踊れませんが、今日の踊りではそのショルダー・リードが見られません。数年前、委員会がショルダー・リードからサイド・リードへ名称を改めましたが、私たちは左ショルダー・リードはサイド・リードじゃないと言って反対したのです。(P.エグルトン)

 

 

181 サルサ (Salsa)
1960年代後半、ニューヨークのプエルトリコ人たちによって生み出されたといわれているクラブ・ダンスのひとつ。世の中にはマンボとサルサは同じと言う意見と、それは違うと言う意見の両方ありますが、共通するステップがたくさんあります。サルサはスペイン語でソースとかグレービー(肉汁)の意味です。

 

182 サンバ(Samba)
ラテン種目のひとつ。音楽は4/4拍子で強いダウンビートのあるブラジル音楽で、1小節に48~56小節くらいの速さで演奏されます。基本のリズムは(1a2、1a2)。ブラジルで発生し、国の踊りになっています。リオのカーニバルではサンバの様々なバージョンが踊られます。本来のサンバの特質を出すには、明るく、いちゃいちゃした、喜びに溢れた表現をします。今日の社交ダンスのサンバに使われている多くのフィガーではペルビック・ティルト・アクション(腰を傾ける動き)を用います。

◆サンバ(あるいはメセンバ)はブラジル、バヒア地方のアフロ・ブラジリアンの踊りで「祈る」という意味です。異なる人種のステップや動きが混ざり合い、1885年には『優美なブラジルの踊り』と称されたZemba Quecaとなり、その後Mesembaとして知られ、1900年代になりマシーシ(Maxixe)と混ざり今日のサンバとなりました。サンバは「南米のワルツ」のニックネームを持ち、 ボサノバはサンバから派生したものです。(Street)

◆語源辞典で調べると上の説明とは少し違っていましたのでそれも紹介します  ― 「アフリカ起源の踊りZembaでポルトガルの踊りのひとつZambacueca の名前が短くなったもので、この踊り自体は、グロテスクな踊りの意味の Zambapaloから変形したものと思われます」。

◆サンバ発祥の地ブラジルの国名は現地に生えていた木、ブラジルウッド(Brasilwood、和名ブラジルボク)に由来します。ブラジルはポルトガル語で「赤い木」の意味で、それは、この木からは赤い染料となる紅色色素(ブラジリン)が取れるからです。それがそのまま国名になりました。

 

 

183 サンバ・ウォーク(Samba Walks) 【S】
テキストにはサンバ・ウォーク・イン・ピーピーとサイド・サンバ・ウォークがありますが、単にサンバ・ウォークと言うときは前者を指します。かつては単にサンバ・ウォークとかプロムナード・サンバ・ウォークと言われていました。

 

 

 

184 シー・ビー・エム(CBM) 【ST】
Contrary Body Movement の略。出した足と反対側(コントラリー)の上体(ボディ)が、出した足の方向へスイングすることで回転運動を起こします。回転を伴うステップの1歩目(例えばワルツのナチュラル・ターン1歩目の男性右足前進)が床に着き、その足の上を体重が乗り越そうとするとき、上体の左半身(腰から肩にかけて)がスイングすることを言います。この場合、シー・ビー・エムがかかるのは左足が右足を通過するまでで、通過後は左足と左半身が一緒に出ていくのでシー・ビー・エムがかかるとは言いません。

◆コントラリー(Contrary)とコントラ・チェックのコントラ(Contra)はどう違うのとの質問を受けることがありますが、英語としては、コントラリーはコントラから派生した形容詞で、コントラは接頭辞と言う違いがありますが、同じような感覚で使われていると思います。そのためか、ジェフリー・ハーン氏のテキストでは、コントラ・ボディ・ムーブメントとコントラ・ボディ・ムーブメント・ポジションの表現が使われています。

★チャールズ・シーボルトは「ボディを運動選手のように使え」と言いました。逆にいえば、体を1つのポジションに固めるなということです。固めている限り決して良いダンサーにはなれないのです。体を自由に使うためにCBMによるショルダーとアームの動きを取り入れると、美しく音楽に乗ることができます。そしてこのことは、私のダンスを学ぶ上で大きなターニング・ポイントになりました。なぜなら、彼は続けてこう言ったのです。「ボディを横切るように両手をスイングしなさい」と。CBMのアクションを起こすと肩と手と腕の動きが調和し、シェイピングと音楽との調和、それから最も重要なバランスに安定をもたらしてくれます。CBMは動力の源であると共に、大きなバランスの源でもあります。(R.グリーブ)

★CBMとはヒップから肩にかけてが、スイングしていく脚部の方向に動いていきながら回転することです。普通に歩いているところを想像すると、スタンディング・フットとは反対の体側が自然に振れていくのが分かりますが、実はこれがCBMで、実際は大変自然な動きなのです。(オリバー)

 

 

185 シー・ビー・エム・ピー(CBMP) 【ST】
Contrary Body Movement Positionの略。上体を横切る形に置かれた足の位置を示します。これを理解するには、まず両足を揃えて真っすぐに立ちます。片足に体重を乗せ、もう一方の足で立っている足の真ん前、または真後ろを横切った所に回転をしないでステップします。この形をCBMPといい、アウトサイド・パートナーのステップは、すべてCBMPになります。CBMPに出るときはボディの絞りはありますが、実際の回転はありません。➡015

◆「ザ・ボールルーム・テクニーク」(ISTD)におけるCBMPの定義は、①ムービング・ダンスでは「支え足の線上または横切って~」、②タンゴでは、「(省略)左ヒールは、右足の線上を横切るのでなく、右足線上に置く」、の二つに分けられています。
一方、「テクニーク・オブ・ボールルーム・ダンシング」(ガイ・ハワード著)ではスタンダード種目を通じて「支え足の線上または横切って~」の表現が使われています。

 

 

186 シークエンス・ダンス(Sequence Dance)
1900年代初頭のロンドンに起源を持つ踊りで、典型的なものは16小節毎に決められたパターンを繰り返します。当然、全カップルが同じステップを同時に踊ることになります。クイックステップ、ワルツ、フォックストロット、ブルース、ソーンター、ジャイブ、ボサノバ、ルンバ、タンゴ、スイング、サルサ、チャチャチャなどの種類があります。シークエンスの英語の意味は「連続するもの、数列、反復進行」など。シーケンスとも書きます。

 

187 シェイク・ハンド(Shake Hands)【LA】
握手のように右手と右手を取り合う形。シェイク・ハンド・ホールド、あるいは、ハンド・シェイク・ホールドとも言います。

 

188 シェイピング (Shaping)
1. 英語のシェイプ(Shape)からきていて「形を作る」こと。
2. ラテンのテキストではシェイピングとして、フィガーの始まりや終わりの形を説明しています。

★パワーを作り出すのは背中の下から脚部にかけての筋肉です。シェイプを作り出すのは背中の上の方で、上の方の筋肉から背骨のセンターの方に向けて使います。(L.バリッキ/タンゴの話の中で)

 

 

189 シェイピング・リード(Shaping Lead)【LA】
男性が体の形を作ることで行なわれるリード。フィジカル・リードのひとつ。例:ルンバ、ファン・ポジションからホッケー・スティックやアレマーナに入るとき、二人の繋いだ手と腕の形で女性をリードするところがそれにあたります。➡605

★シェイピング・リードは女性が動き始める前に起きます。男性はシェイプを作って女性を招き、スペースを作って女性にそこへ行ってもらいます。(B.ワトソン)

 

 

190 ジグザグ(Zig-Zag) 【Q/F】

1. クイックステップにおけるジグザグのフィガーは、本来は5歩(すべて(S)カウント)から構成されるフィガーで、ボールルーム・ダンシング(ムーア著)で紹介されていますが、今日のテキストからは姿を消し、始めの3歩だけがジグザグ~バック・ロック~ランニング・フィニッシュの形で残っています。

◆個人的にこのオリジナルの形を残したいと、拙書「サークルで上達するボールルーム・ダンス」(東京経済)と「足型図でうまくなるダンス/ワルツ・クイックステップ」(白夜書房)の中で取り上げています。

2. フォックストロットにも同名のフィガーが昔のテキストに出ています。カウントは(SQQQQ)で踊り3~5歩目はランニング・フィニッシュの形を取っています。

 

191 シザー・キックス(Scissor Kicks) 【Q】
PPで、ほとんどその場で軽く跳ねながら足を交互に前方へ伸ばすフィガー。足の動きがはさみでチョキチョキしているように見えます。PPで進んでいくことも、男性前進、女性後退で踊ることもできます。単にシザーズとも言います。シザーは英語で「はさみ」。➡431

★シザーズはあらゆるこの種のタイプのステップの元となるステップです。昔からあったこのステップをジェームズ・ホーランドがクラッカージャックとして広めました。(L.スクリブナー)

★タップ・ダンスの動きに触発され、ダンサーたちもトリッキーな足の使い方をするフィガーを使い始めました。ジェームズ・ホーランド(James Holland)もその一人で、彼は“クラッカージャック”と言うステップを作りだしました。このステップはペンジュラムやウッドペッカーなど、その後のトリッキーなステップの先駆けと言えます。(オリバー)

 

 

192 ジタバグ(Jitterbug)
1931-1932年にかけて米国で生まれた踊りで、日本語のジルバはジタバグからきています。

◆Jitterは「神経質な」、bugは「虫」の英語で、「神経質な人、スイングに合わせて踊る人、ジャズ気違い」との意味が辞書に出ています。★ほとんどの人はこの奇妙な名前の名付け親はキャブ・キャロウェイ(Cab Calloway)と思っていますが、実は、デューク・エリントン(Duke Ellington)とも仕事をしたトロンボーン奏者でありドラマーでもあったハリー・アレキサンダー・ホワイト(Harry Alexander White)です。その名の由来として多くの説がある中からいくつかを紹介すると、1.アルコールや麻薬中毒者、2.梅毒にかかっている人、3.異色人種との性的関係に熱心な人など色々ありますが、今日はダンスとして知られています。映画〝オズの魔法使い″用に最初に書かれた歌(1938年にキャロウェイが書いた)のタイトルもジタバグでした。(Street)

 

 

193 シミー(Shimmy)
1920年代に流行した肩や腰を震わせながら踊るジャズダンス。この動きはラテンにも応用されることがあります。

★シミーの言葉は歌手のギルダ・グレイ(Gilda Gray)に由来すると言われています。彼女は歌いながら肩を震わせるのが癖で、肩を震わせるとシミー(シュミーズ)も震えました。あるとき観客が「それはなんと言う踊りかね?」と叫ぶと、「シュミーズを震わせているのよ」と答えたと、当時のニューヨーク・タイムズが伝えています。(Street)

◆英語のスペル shimmy は、仏語シュミーズ(chemise)の発音を英語の複数形と間違え、アメリカの地方の人達が聞こえるままにその単数形を書いたのが始まりとの説があります。

 

 

194 ジャイブ(Jive)
ラテン競技種目のひとつで競技ダンスとしては決勝でのみ踊られます。音楽は軽快にスイングする4/4拍子で、1分間に42小節くらいの速さで演奏されます。基本リズムは、(12、1a2、1a2)。決勝まで勝ち進み、すでにエネルギーを使い果たしているかもしれないのに、トップクラスの選手はそんな疲れを微塵も見せずに踊ります。

◆ジャイブの英語の意味は「でたらめ」。また、ジャイブのことを初めて本で書いた人はロンドンでダンスを教えていたビクター・シルベスター氏で、1944年に発行されています。

◆ジャイブはアメリカではトリプル・リンディ(Triple Lindy)と言われているようです。このリンディとは踊りのリンディ・ホップ(Lindy Hop)のことです。この踊りが流行したとき、「それは何と言う踊り?」と尋ねられた人が、ちょうど、リンドバーグ(Charles Augustus Lindbergh)が大西洋無着陸横断飛行に成功したときだったので、彼の愛称と、ひとっ飛びのイメージで、リンディ・ホップと答えたということです。

★ジャイブの元の踊りはジタバグで、それがアメリカからイギリスに渡り、そこでジタバグの持つアクロバチックな要素が取り除かれ、技術面に磨きをかけた踊りです。ブギウギ、ロックンロール、それにアメリカン・スイングといった踊りの影響を受けています。(Street)

★私が考えるジャイブの重要な点は、信じないかもしれませんが、足の踊りではなくボディの踊りということです。足の踊りは、いずれにせよ、ラテン・アメリカンにはありません。勿論、キックのような足を使う動きはありますが、そうした動きでさえもボディ・アクションから始まっています。(B.ワトソン)

 

 

195 シャイン(Shine)とペア・ワーク(Pair Work)
サルサでは男女が組んで踊るのをペア・ワークといい、一人で踊ることをシャインと言います。シャインは英語で「きらめく、生き生きする、秀でる」の意味。ペア・ワークは「二人で行なう作業」のことです。

 

196 ジャズ・ロール(Jazz Roll)
1917年終わりに到来したジャズ音楽と共に流行した踊りで、1小節の中で3歩踏み、それを連続します。これがスロー・フォックストロットのスリー・ステップの前身となり、このコンセプトは現代のフォックストロットの基本となるものでした。(DS)

★1918年になると、ジャズ・ロールと呼ばれる回転が継続する動きが登場したのです。更に1919年にはヒール・プル・エンディングするオープン・ターン(当初は右回転のみ)が使われるようになりました。1922年からはフォックストロットの音楽がだんだんと遅くなりました。(オリバー)

 

 

197 シャッセ(Chasse / Chassé)
「開く ― 閉じる ― 開く」の体重移動のある3歩からなる動作のことで、左右どちらの足からも入れます。スタンダード、ラテン両方の種目の中で様々な形で使用されます。「開く―閉じる」の2歩をシャッセと考えると分かりやすいかもしれません。

◆(&)カウントを含むシャッセでは、その前のカウントが2等分されます。たとえば、シャッセ・フロム・PPの(12&3)の音の長さは(1、1/2、1/2、1)です。

◆シャッセ(Chasse)は仏語のバレエ用語で、英語のチェイス(Chase = 追いかける意味)に相当します。開いた足を閉じる足が追いかけるところから付いたと思われます。

★シャッセはパソ・ドブレでも使われ、小刻みシャッセは攻撃準備のための競り合いを表現し、大きなシャッセは牛の突進を避ける動作を表現しています。(S.アイム)

 

 

198 シャッセ・ターン(Chasse Turn) 【ST】
クイックステップのナチュラル・ターン前半や、シャッセ・リバース・ターンのようにシャッセに回転が伴うもので、ワルツのナチュラル・ターンやリバース・ターンもこの仲間です。クローズド・ターン(Closed ~)とも言います。

 

199 シャッセ・フロム・PP(Chasse from Promenade Position) 【W】
ワルツの基本フィガーでPPの形からシャッセに入ります。

◆シャッセ・フロム・PPと聞くと、「PPから入らないシャッセもあるの?」と考えたくなりますが、典型的なものとしてはスクエアのまま踊るシャッセ・トゥ・ライトやクイックステップのプログレッシブ・シャッセがあります。ワルツのナチュラル・スピン・ターン6歩の後にこのプログレッシブ・シャッセをつなげる場合、シャッセ・トゥ・レフトと言うことがあります。

★サイド・ステップでの私の秘訣は「ステップをするときにボディの両サイドを張る」ことです。(L.スクリブナー)

★1小節を切らないように、ごくごくシンプルに、さらっと踊ってください。(M.ヒルトン)

★このフィガーは結構難しいフィガーです。上手にこなすには1歩目を(男性右足/女性左足)必ずヒールから出ていきます。このとき、骨盤が床に対して垂直であるようにし、股関節を緩めるように意識します。1歩目と同じ側の肩甲骨を緩めるのも良い方法です。(サークルで)

 

 

200 シャッセ・ロール(Chasse Roll) 【W/Q/SF】
男性は1歩目後退してから回転を伴うシャッセをし、4歩目は前進で男性は トウ・ピボットして次の後退ステップにつなげます。ジェフリー・ハーン氏の テキストにはシャッセ・ロール・トゥ・ライトとシャッセ・ロール・トゥ・レフト[W/Q]の両方が出ています。➡310

★シャッセ・ロールとタンブル・ターンはよく似ています。そしてシャッセ・ロールは今、消えつつありますが、私は、シャッセ・ロールはワルツのフィガーと考えています。なぜならシャッセ・ロールの美しいロータリー・アクションこそが、ワルツの特徴なのです。そしてタンブル・ターンはフォックストロットのフィガーに思えます。タンブル・ターンのロータリー・アクションは、シャッセ・ロールと比べると非常に小さく、むしろ線上に描くカーブの動きと言えます。つまり、フォックストロットの特徴なのです。ですから、ワルツではシャッセ・ロールを、フォックストロットではタンブル・ターンをお勧めします。(ロレイン)

 

 

201 シャッフル(Shuffle)
足を引きずって歩く意味。

 

202 シャドー(Shadow)
ボクサーが一人で戦う練習をすることをシャドーと言いますが、ダンスの場合でも一人で踊る練習のことをシャドーと言います。シャドーはステップの確認、アラインメントのチェック、バランスを見極めるための有効な方法です。英語では「一人で踊る」と言う表現の方が多いようです。

 

203 シャドー・ポジション(Shadow Position) 【LA】
男女が(ほぼ)同じ方向を向いて女性が男性の少し前にくるポジション。ルンバのスライディング・ドアーズに入った形、あるいは、サンバのシャドー・ボタ・フォゴの形などがそうです。

 

204 シャント(Shunt) 【J】
両足を揃えて前に跳び、両つま先に乗る動作、あるいは、両足揃えて後ろに跳び、ヒップを後ろに引く動作。ジェフリー・ハーン氏のテキストに出ています。シャントは英語で「(人を)押しやる、追いやる、短絡、追突事故」などの意味があります。

 

205 シュール・プラス(Sur Place) 【P】
パソの基本フィガーのひとつで、その場で足踏みするフィガー名。仏語で「その場で、その場に留まる」と言う意味です。

 

206 ジュテ(Jeté) 【T/F】
1970年代に登場したフィガーで、ポピュラー・バリエーション集のフォックストロットとタンゴで紹介されています。フォックストロットでの踊り方は、PPから男性右足1歩前進(HT)(S)- 軽く弾んで左足を横に小さくステップし(TH)女性をスクエアに戻す(&)― ランジ・ポイント(Street)が紹介されており、始めの(S&)がジュテ。

★ジュテ(「投げる」を意味する仏語の Jeter の派生語)は、片足からもう一方の足へ飛び跳ねるように体重移動する意味であることを理解しなければいけません。クラッシック・バレエからきているようです。(P.ヘイラー)

 

207 シュラグ(Shrug)
➡359

 

208 ジョセフィン・ブラッドリー(Josephine Bradley 1893-1985)
生前、人々は親しみを込めて彼女のことをファースト・レディーと呼んでいました。小さいときからピアノやバレエを習っていましたが、後にダンスと出合い、深くはまってしまいます。彼女のパートナーとなったアメリカ人のG.K.アンダーソン氏(G. Kenneth Anderson)とは、フォックストロットで名を馳せ、彼女は「フォックストロットの女王」の異名をとりました。当時のフォックストロットには特定のフィガーがあった訳ではなく、基本的にはマシーシ、タンゴ、ワンステップやキャッスル・ウォークなどからのステップを応用していました。二人はフェザー・ステップの考案者として知られています。これは、アンディがスリー・ステップを踊る際に、ちょっとしたひねりを加えてアウトサイドに出たことから始まりました。それを踊ったとき、ジョーは「あら、いい感じね!」と思ったそうです。1924年、ロンドンのナイツブリッジに教室を開きました。この年はISTDの委員会も設立され、この年から1947年まで議長を務めました。ジョー、こと、ジョセフィンとビクター・シルベスター、そしてフィリス・ヘイラーの3名は英国スタイルのボールルーム・ダンシングを築いた重要人物として認識されています。(参考文献:Ballroom Icons)

◆彼女はダンスのあらゆることを書き留めており、その日記は彼女が亡くなった後、すべてビル&ボビーに委ねられたと、オリバー・ヴェッセル・テルホーン氏が本の中で語っています。

 

 

209 ショティッシュ(Schottische)
1850年頃流行したドイツの演舞でポルカより幾分テンポが遅い踊り。正式な踊りはスコットランドのスコティッシュだが、ドイツの人たちはなぜかショティッシュと呼んだようです。(Street)

 

210 ショルダー・トゥ・ショルダー(Shoulder to Shoulder) 【C】
二人の肩が優しく触れ合うように踊るフィガー。フィガー名は、「肩を触れ合って」とか「肩を寄せあって」の意味です。

 

211 シラバス (Syllabus)
「概要、要旨」の意味の英語。例えば、「ルンバのブロンズ・メダルのシラバスは、アレマーナ、ナチュラル・トップ、ファン……」などと、使用されるフィガー名を網羅して使います。複数形はシラバスィズ、あるいは、シラバイ(Syllabuses/Syllabi)。

 

212 ジルバ
英語のジタバグ(Jitterbug)が日本人の耳にジルバと聞こえたのでしょう。ジルバと速く話すとジタバグと聞き取ってもらえるかもしれませんが、Jiruba と書いても誰にも分かってもらえません。日本語のローマ字綴りですから。 ➡192

 

213 シンク・ペース(Cinq Pase)/シンク・パー(Cinque Pas)
「5歩」の意味で、エリザベス朝の踊りに見られるベーシック・ステップのパターン、ガリアルデ(galliard)、トルディオン(tourdion)、サルタレーロ(saltarello)などを指す。また、ガリアルデの踊りの同義語としても使われます。(Virginia)

 

214 シンコペーション(Syncopation)
ダンスでは1拍を分割して歩数を1歩増やすこと。音楽的には1小節の中にある弱拍あるいは弱部を強調するリズムの取り方で、いろいろな種類があり、ジャズではスイング感を出すために多用されるようです。動詞はシンコペート(Syncopate)。

 

215 シンコペーティド(Syncopated)
「シンコペーションした~」の意味の英語で、本来のカウントを分割しタイミングをずらして踊ること。例えばワルツでは、本来1小節の中で3歩踏むところをシャッセ・フロム・PPは(12&3)と4歩踏むため、2拍目がシンコペーションしています。そのため、かつてはシンコペーティド・シャッセと言われていました。このような「&(あるいはa)」のところはその前のカウントが分割されています。

 

216 シンコペーティド・シャッセ(Syncopated Chasse)

1. シャッセ・フロム・PPの昔の呼び名
2. パソ・ドブレのフィガー名

 

 

217 スイッチ(Switch) 【ST】
1.  ISTDのラテンテキストにはスイッチ・ターンの中にスポット・ターンが含まれています。

2.  電気用スイッチの「入り/切り」のように、両足その場で方向転換する動き。例えばワルツのナチュラル・スピン・ターン ~ リバース・ピボットで、実際にはリバース・ピボットをせず、スピン・ターンの5歩目と6歩目を置いたまま、その場で左回転するような踊り方を言います。ポピュラー・バリエーション集ではフォックストロットとタンゴの使用例が紹介されています。

★実際のスイッチは、ほとんどいつでも(男性)右足CBMPに後退したところから右へ、ほぼ1/2回転し、ナチュラル・ピボットと同じようなポジションで終わります。(P.ヘイラー)

 

 

218 スィット・ライン(Sit Line) 【LA】
ラテン・ダンスで使われるしゃがむ形。主に女性が使います。

 

219 スイブル(Swivel)
軸足のボールで回転する動作。スイブルが付くフィガーとしては、アウトサイド・スイブル、クロス・スイブル、テレスイブル、レフト・スイブル、フォワード・スイブルなど色々あります。

◆意味は「旋回する」という英語。スイブル・チェアは回転椅子、スイブル・ガンは旋回砲、スイブル・ヒップは腰をくねくねさせて歩くことです。★クロス・スイブル(Cross Swivel)はフィリス・ヘイラー(Phyllis Haylor)と踊っていたアレック・ミラー(Alec Millar)が考案し、ミラー・クロスとして知られていました。(Story)

 

 

220 スイング(Swing)
1. ジャズ演奏における躍動的調子やリズム感のこと。特に、1930年代のベニー・グッドマン(Benny Goodman)らの演奏様式を指します。音楽に乗って体を揺らすのもスイングです。

2.  ダンスでは固定した1点を軸に行なうフリーな動きのことで「脚部やボディをスイングする」と言う風に使います。

★スイングは前進しているときは後ろから、後退しているときは前からやってきます。(M.ヒルトン)

★スイングで必要なことは、最初のステップを錨いかりのようにしてフロアを捉えることです。そうすると反対のサイドが自由になり1歩目を通り越してスイングしていけます。(オリバー)

 

221 スイング・ライズ(Swing Rise) 【ST】
スイングしながら行なうライズのこと。例としてワルツのナチュラル・スピン・ターンの男性の1~2歩目にかけて起こるライズがあります。フォックストロットでは通常、スイング・ライズだけです。 ➡592

 

222 スウィートハート(Sweetheart) 【C】
チャチャチャの基本フィガーのひとつ。英語の意味は恋人、すてきな人。スイートハートとも書きます。

 

223 スウープ(Swoop) 【T】
ポピュラー・バリエーション集のタンゴで紹介されているフィガー。英語で「(鳥などが)突然襲いかかる、(軍隊などが)急襲する」意味があります。

 

224 スウェイ(Sway) 【ST】
足首と膝を使って体が右、あるいは左にしなること。テキストには「右スウェイ、左スウェイ、スウェイなし」の表記がされています。英語の意味は「傾く、揺れる」。 ➡040

1.スイング・ダンスでは動きをコントロールする目的で回転の内側に向けてスウェイが使われます。これは、円を描いて走るにはスピードが増すほど、そして、円が小さければ小さいほど体を内側に倒さなければならないのと同じ原理です。

2.フォックストロットのフェザー・ステップやスリー・ステップのように、直線的な動きの場合にもスウェイを使います。それにより、大きくて力強いステップができます。こうした場合のスウェイは体を傾けると言うより、体の中に感じるものです。

3.タンゴではスイングがないため、基本的にスウェイを使う必要性がありません。

 

◆Just One Idea(レン・スクリブナー著)の中に興味深いスウェイの説明を見つけました。要約すると ― 

・テキストでは右スウェイ、左スウェイと書けば十分かもしれないが、実際にはスウェイにはそれ以上のものがあり、熱心なダンサーなら、優雅で音楽性に溢れ、魅力的なボディ・ラインをみせる芸術的な踊りをするにはスウェイを個別に勉強する必要性があることに気づくことでしょう。適切なスウェイ表現ができないと、踊りはロボットのようになり、音楽性もない、ぎこちない動きになってしまいます。

・上手なダンサーはライズ&フォール、スイング、そしてスウェイを使って音楽を表現します。ボディ・スピードを常に変化させて踊らなければ音楽に合わせることはできません。そして、それを成すにはスウェイを上手にコントロールできなくてはなりません。

・一般的な話としてスウェイは3つに分類できます。

(a) ライズが継続する中で徐々に作られるスウェイ。例として、ワルツでサイドへの動きから徐々に行なわれるライズの中で、両足が揃うまで徐々に継続して作られます。

(b) どんどん進んでいく動きの中で(徐々にではなく)作られるスウェイ。例として、スロー・フォックストロットの基本の動きの中にあり、CBMに絡んでヒップとショルダーの位置関係から作られるボディのカーブのこと。こうしたステップは継続して進んでいくことが目的なので、スウェイが徐々に大きくなることはありませんが、スウェイそのものは継続します。

(c) ボディ・スイングやライズ・アンド・フォールに関係なく、自分の意志で調整できるもの。例として、動きの進行が止められるピクチャー・ステップなどで使われます。こうした場合のスウェイでは腕だけで作ってしまう危険性がありますが、いかに素早いスウェイを作ったとしてもボディの両サイドはストレッチされていなければなりません。スウェイは生命。スウェイのないダンスは死人同様であり、機械的でしかありません。

 

★スウェイを忘れて楽しく華やかなボールルーム・ダンスを踊ることは絶対できません。スウェイには踊りに表情を与えてくれるだけではなく、バランスをコントロールする働きもありますから、誤ったスウェイの使い方をするとバランスを崩すだけではなく、踊りの魅力も消し去ってしまいます。(オリバー)

★スウェイを定義するならば、フロアに対する骨盤の向きと言えましょう。スウェイをすると、骨盤の片側は反対側よりフロアに近くなります。(オリバー)

★一般的なスウェイは、スイングで生まれる遠心力をコントロールするために使われますので、通常は回転の内側に向けて使われます。(オリバー)

★スウェイを強調しようとしてボディまで曲げてしまうと、バランスを崩します。しかも、上半身は、もはやバランスの取れた垂直なラインではなくなっていますから、倒れないようにするために筋肉を不要に緊張させることになります。(オリバー)

 

 

225 スウェイ・チェンジ(Sway Change) 【ST】
ある方向から逆方向へとスウェイの切り替えを行なうこと。例えばワルツのターニング・ロックをダブル・ロックして、足が交差したところで止まったまま男性が左スウェイから右スウェイに切り替え(スウェイ・チェンジ)、それからウィーブ・エンディングに入ることがあります。 ➡224

 

226 スージー・キュー(Suzy-Q) 【Salsa】
1930年代、ハーレムのコットン・クラブでタップのルーティンとして使われてから広まり、ジャズダンスやタップ・ダンスにも取り入れられ、初期のジャイブでも使われていたようです。詳しい名前の由来についてネットで調べたり英国人に尋ねたりしましたが分かりませんでした。

 

227 スキップ(Skip)
片足で軽く跳ぶこと。ダンスではスキップしているように見えれば良いだけで、実際には足が床からほとんど離れることはありません。

 

228 スキップ・ピボット(Skip Pivot) 【Q】
ポピュラー・バリエーション集のクイックステップに、ナチュラル・スピン・ターンからリバース・ピボットを踊る際、(&)カウントで軽くロアーしてスキップ・アクションを使うスキップ・ピボットが紹介されています。➡440

 

229 スキップ・ロック(Skip Lock) 【Q】
ポピュラー・バリエーション集のクイックステップに、PPから男性右足前進(S)-左足小さく横にステップ(&)→ 右足を左足に閉じる(Q)→ ロック・ ステップに続ける(QQQS)のスキップ・ロックが紹介されています。

 

230 スキャター・シャッセ(Scatter Chasse) 【Q】
PPから始め「ステップ・ホップ、ステップ・ホップ、シャッセ、シャッセ、ステップ・ホップ」と踊る華やかなコンビネーションをよく見ますが、このシャッセの部分がスキャター・シャッセで、男性が右に進むのをスキャター・シャッセ・トゥ・ライト、左に進むのをスキャター・シャッセ・トゥ・レフトと言います。ジェフリー・ハーン氏のテキストに出ているスキャター・シャッセ・トゥ・ライトの定義には始まりのステップ・ホップも含まれています。スキャターとは英語で、「まき散らす、ばらまく」の意味です。

★シャッセを繰り返し踊るときは、足をきちんと揃えないようにします。もし、きちんと揃えてしまうと、足がもつれたり体重が浮いたりしてしまうからです。足は力まないようにします。(ロレイン)

★スキャター・シャッセのリズムは一般的には(Q&Q&)です。これを(SaS&/スロー・ア・スロー&)で踊るときは、膝での体重吸収が特色となります。そして、わずかなライズ・アンド・フォールが起こります。(オリバー)

 

 

231 スクープ(Scoop) 【Q】
ポピュラー・バリエーション集のクイックステップに同名フィガーが取り上げられています。英語には「すくいあげる、特ダネ(スクープ)、シャベル、スコップ」などの意味があります。

 

232 スクエア(Square)
スタンダードで男女が向き合って組む標準的な「正対する」組み方。スクエア・ポジション、クローズド・ポジションとも言います。スクエアでない状態から回転して相手とスクエアになったり、相手をスクエアにしたりする場合、ターン・スクエア(Turn Square)の表現をすることがあります。

◆英語のスクエアには「四角」の他に「きちんとした、しっかりした」などの意味もあり、例えばスクエア・ミール(Square Meal)は「きちんとした食事」のことです。

 

 

233 スタター(Stutter)
「つまる、どもる」の意味で、そうした感じの動きをしています。ポピュラー・バリエーション集にはスタター・エンディングが、また、ガイ・ハワード氏のテキストにはスタター・シャッセ・トゥ・ホバーが紹介されています。類似のフィガーにスキャター・シャッセがあります。

 

234 スタッカート(Staccato)
音楽の定義で「音符ごとに切り離して短く演奏すること。また、それを表す記号」。タンゴでは「スタッカートの効いた踊り方」が必要とされます。反対はレガート。

★タンゴのステップの説明の中にスタッカートと言う言葉が頻繁に使われます。しかし、「そのステップにアクセントをつける」と言う風に“アクセント”と言う言葉を用いる方がより正確でしょう。スタッカートの音楽の定義は「短時間における破裂」ですから、それはダンサーが目指しているものではありません。(オリバー)

 

 

235 スタンダード(Standard)

1.  スタンダード・ダンス(モダン種目)のこと。
2.  基準、標準。

 

236 スタンダード・ダンス(Standard Dance)とモダン(Modern)とボールルーム・ダンス(Ballroom Dance)
競技種目のワルツ、タンゴ、スロー・フォックストロット、クイックステップ、ヴィニーズ・ワルツの5種目を総称してスタンダード、あるいはスタンダード・ダンスと言います。以前はモダンと言っていましたが、モダンジャズやモダンダンス、その他モダンが付く言葉が広く使われ始めたため、スタンダードと変更したようです。スタンダード(ダンス)の代わりにボールルーム(ダンス)と言う言葉はいまだ広く使われています。単にスタンダードとかボールルームと言う場合も、このスタンダード・ダンスを意味しますが、スタンダード・フォー(Standard Four)と言う場合には、ヴィニーズ・ワルツを除きます。また、アメリカではインターナショナル・スタンダードと呼び、アメリカのスタイルと区別しています。

◆なぜ以前は「モダン」と言われていたのか疑問に思っていましたが、その答えをシルベスター氏の本に見つけました ― 「それまでのボールルーム・ダンシングではバレエの技術を使っていたため、両つま先は外に開き、殆どのステップはボールから出ていました。それに対しモダンでは人間の体に対して極力自然な動きが用いられるようになりました。つまり、両つま先は平行に揃え、ヒールから出るのが自然な所ではヒールから前進するようになりました。また、回転では新しい概念のCBMが取り入れられました。これはバレエでは用いられない技術です。このように、モダンでは、ステップ、フィガー、バランス、スウェイ、CBM等、人間が自然に動ける新しい(=モダン)要素を取り入れたため、それ以前のダンス、即ち、オールド・ボールルーム・ダンスと区別したのでした」。

★ボールルーム・ダンスはダンスの中でも特殊で、二人が一体となって踊る唯一のダンスです。ですから、お互いのボディに耳を傾け合わないといけません。(R.グリーブ)

★エキスパートがデモで何をやっても構いませんが、教師たちが生徒たちにボールルーム・ダンスと真剣に取り組ませたいのであれば、ボールルームの持つ、完璧にナチュラルな動きの流れを捻じ曲げるようなことを、決して教えてはなりません。(L.スクリブナー)

 

 

★ダンスは楽しい。健康にも良い?         Column

 

ダンスを始めた人から次のような話をよく聞きます。

 

  • 体調がよくなった ‌
  • 医者通いをしなくなった 
  • 姿勢がよくなった‌
  • 若々しくなった
  • 体力がついた‌
  • 生活にメリハリがでた
  • 人前に出るのが怖くなくなった

「体調がよくなる」のは当然なことに思えます。と言いますのも、ダンスの綺麗な姿 勢は内臓を不要な圧迫から解放するので、本来の持つ機能を果たすようになります から、肩こりが治ったり体の張りが消えたりすることは十分考えられます。あるとき、 「今日は血圧が高くて調子が悪いの」と辛そうにしていた人に、両手をあげて左右に 振る体操を勧めると、少しして、「あら、下がったみたい」と元気を取り戻しました。 ダンスそのものの健康効果もありますが、ダンスの前後に体操やストレッチをする 人は、更なる効果が期待できます。社交ダンスでは、

 

  • 異性と手を取り、体を触れ合って踊る
  • 音楽を聴きながら踊る 
  • 後退のステップがある
  • リード&フォローで瞬間、瞬間の判断を必要とする

など、他の運動には見られないこうした特質が、健康に良い影響を与えないわ けはありません。以上は個人的な感想ですが、ここで、ネット上で見つけた記事の抜粋を紹介しましょう。この記事は次の医学レポートを参照して書かれています。

 

(Columbia‌ University :‌ Dancing‌ for‌ Health / New‌ England‌ Journal‌ of ‌Medicine,‌ June‌ 19,‌ 2003 / The‌ Telegraph‌ Online‌ October‌ 9,‌ 2005 / Web MD:‌ Dancing‌ Your‌ Way‌ to‌ Better‌ Health / USA‌ Dance)

 

ダンスは単に自分を解放したり楽しんだりする最高の方法だけでなく、健康にも素晴らしい効果をもたらしてくれます。マヨ・クリニック(注:Mayo‌Clinic‌-世界的に有名な医療機関)の研究員は、ソシアル・ダンスには、ストレス解消、エネルギー増加、体力増強、筋肉の正常な緊張と協応性(二つ以上のことを同時に行なうこと)の増強、などの効果を報告しています。

 

アメリカのNHLBI(国立心臓・肺・血液研究所)は、ヒップホップで跳びまわってもカントリーダンスを踊っても、ダンスには、心臓疾患のリスク減少、血圧減少、ウェイト・コントロール、足腰の骨の強化などの効果があると言います。ダンスは社会活動に参加すると同時にエアロビのような有酸素運動から得られる心臓に良い働きも兼ねたユニークな運動です。ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌に発表された21年間にわたる研究によると、ダンスにはアルツハイマーや健忘症などのリスクを回避できる可能性があることが判明したそうです。この研究によると、75才以上の人たちで週に一度、読書やダンス、楽器演奏やボード・ゲームをする人たちは、しない人たちと比較して7%健忘症にかかる割合が減少し、そうした活動を1ヶ月に最低11日行なう人たちは63%もリスクが減少したと報告しています。興味深いことに、健忘症の減少につながった11種類の研究項目のうち、体を動かすものはダンスだけで、「ダンス音楽がダンスをする人の心に影響を与えているのかもしれない」と、アインシュタイン医学大学神経科医のジョー・ギルバーズ博士は話しています。博士によるとダンスには脳に対しても3つの効用があると言います。

 

・‌‌脳に対する血液循環が良くなる

・‌‌社会的活動でストレス、鬱病や孤独感の減少

・‌‌‌‌‌‌ステップを覚えることで脳の健康に不可欠のチャレンジする気持ちを提供している

 

 

■‌異なるダンスにおける効用

特定のダンスにおける効用を知りたいのでしたら、以下を参照ください。例えどんな種類のダンスでも、しないよりずっとましだということも頭に入れて置いてください。

 

ベリー・ダンス(・‌‌姿勢がよくなり、筋肉の調和がとれる‌ ・柔軟性を保つ ・腰痛防止 ・‌‌腕や肩の調子を整える‌ ・体重減少)

 

ボールルーム・ダンス(・‌‌体調を整える‌ ・心臓の状態を適切に整える‌ ・スタミナ増強 ・‌‌循環器系の発達‌ ・柔軟性とバランスの増強‌ ・体重減少 ・ストレス解消)

 

サルサ(・‌‌スタミナと耐久性の増強‌ ・体重減少‌ ・ストレス解消 ・‌‌発汗作用による解毒作用‌ ・血圧低下とコレステロールの減少)

 

 

 

237 スタンディング・スピン(Standing Spin) 【ST】
男性の右足を軸に女性がその周りを小走りする右回転のスピンと、男性の左足を軸に左回転する両方があります。ここでのスタンディングは「その場での」の意味合いで使われています。

 

238 スタンディング・レッグ(Standing Leg)
体重を支えている方の足。支え足、軸足。スタンディング・フット、サポーティング・レッグ(Supporting ~)、サポーティング・フット、センディング・レッグ(Sending ~)、センディング・フット等とも言います。➡604

★動きの初めはスタンディング・フットにあります。ウォーク・アクションにおける私の秘訣は、そのときに「反対側のボディのサイドをピンと張ること」です。当然これには、ムービング・レッグが目的の場所に到達するまでのレッグとフットのコントロールが絶対的な感覚としてあります。(L.スクリブナー ST)

★スタンディング・レッグの基本の仕事には、送り出されたボディをその足に乗せていくオン、乗り切るイン、出ていくアウトがあり、アウトでは次の方向が決まっています。このスタンディング・レッグのもつ機能には基本的に、歩幅の大きさ、出ていく方向、そして、タイミングを決めることがあります。どこへ行くか目的地も分からずにぐるぐる回ることはありません。私の考えでは、フリー・レッグがスタンディング・レッグになるのは、前の足からの責任の引継ぎが完了したとき、すなわち、その足が完全にタイミングや方向の責任が持てるようになって、初めてスタンディング・レッグになります。(B.ワトソン LA)

★スタンディング・フットの親指はフロアに対してずっとプレスし続けています!  更に、その親指をできる限り長く使ってボディを前進させます。そうすることで、音楽を目一杯使うことができ、美しいリズムを表現するためのコントロールの効いた、最大の動きが生み出されます。(オリバー ST)

 

 

239 ステーショナリー(Stationary)
f英語で「静止した、止まっている、固定した」の意味。サンバにはステーショナリー・サンバ・ウォークがありますし、ポピュラー・バリエーション集にはステーショナリー・ピボットが出ています。

◆ステーション(駅)もステーショナリーと仲間で、「立っている所」が原義で、静止衛星はステーショナリー・サテライト。便箋とか文房具の意味のステーショナリー(Stationery)も同じ語源で発音も同じですが、綴りは僅かに違います。

 

 

240 ステーショナリー・ピボット(Stationary Pivots) 【ST】
その場で2度連続で行なうピボット。ポピュラー・バリエーション集に出ているフォックストロットの例を挙げると、アウトサイド・スイブル(S) ~ 男性右足前進(S)で女性とスクエアに戻り ~ 男性左足CBMPに前進しながらトウ・ピボット(Q) ~ 右足でリバース・ピボット(Q)。 ➡440

 

241 ステップ (Step)
動きの中における「1歩」。フィガーのことを指す場合もあります。

★1歩とは、例えば両足を揃えたところから右足を出し、次に左足が右足に揃った時点で1歩になります。右足を出しただけでは体重の移動が完了していないので1歩とは言えません。同じように、足を前後に開いた形(例えば左足が後ろ)からの1歩とは、左足が右足の横に来るまでが半歩、そして左足が前になると1歩になります。(サークルで)

 

 

242 ストーキング・ウォーク(Stalking Walk) 【T】
PPからカウント(SSSS)で踊ります。1.男性はPPで左足前進(S)→ 2.右足を前方に体重をかけずゆっくりポイント(S)。このとき男性は右スウェイを使い右に向き、女性は左スウェイで左に向きます → 3.右足に体重を乗せる(S) → 4.左足を前方に体重をかけずゆっくりポイントしながらPPになります(S)。ここからプロムナード系フィガーに入ります。セイム・フット・ランジの形から、男女同じ足でスタートする踊り方もあります。

◆ストークには英語で「獲物に忍び寄る、もったいぶって歩く」の意味があります。

★1962年に行なわれたブラックプールの全英選手権で、ビル&ボビーの有名な“ストーク”が披露されました。(オリバー)

 

 

243 ストーク・ライン(Stalk Line) 【LA】
フィガーヘッドの一種で、女性は片足で立ち、もう一方の足を軸足膝のあたりにつけます。 ➡431

 

244 ストップ・アンド・ゴー (Stop and Go) 【J】
ジャイブやジルバにあるフィガー。

★元の名前はトラフィック・ライト(Traffic Lights 信号)だったようです。(Concise)

 

 

245 ストリクト・テンポ/標準テンポ(Strict Tempo)
国際ボールルーム・ダンス評議会で定められたテンポで、時代により多少変化する傾向があります。英語ではストリクト・テンポと言います。このストリクト・テンポはビクター・シルベスター楽団が作り出し、彼の音楽は世界中で愛されました。手元にある資料からテンポの変遷を見てみましょう。

(1)  1970年国際ボールルーム・ダンス評議会
(2)  1991年国際ボールルーム・ダンス評議会
(3)  Technique of Ballroom Dancing(Guy Howard著/1995年版)
(4)  Technique of Latin Dancing(Walter Laird著/1983年版)
(5)  Technique of Ballroom Dancing(Guy Howard著/2011年版)
(6)  A Technique of Advanced Latin American Figures(Geoffrey Hearn著/2010年版)

 

246 ストンプ(Stomp)
「踏みつける、足を踏み鳴らす」と言う意味の英語。パソ・ドブレのシュール・プラスのアクションもストンプです。

 

247 スパイラル(Spiral) 【LA】

1.ラテンで使われる用語で、片足を軸に回転し、もう一方の足が巻き付く形になるアクション。スパイラルは「螺旋(らせん)」の意味です。

2.ルンバ、チャチャチャの基本フィガーのひとつ。前半は女性が男性の右側でオープニング・アウトし、次に男性の前を通り、ルンバの場合は3歩目の終わりで右足軸に左回転します。この間、男性は左右のクカラーチャを踊ります。

★私はスパイラルでは「足首をクロスする」と習いました。(カルメン)

 

 

248 スパイラル・ウォーク(Spiral Walk) 【R】
ルンバで用いられる動きで、女性が前進のプログレッシブ・ウォークスをする間、3歩目毎に右や左へのスパイラル・ターンをします。

 

249 スパイラル・エンディング(Spiral Ending) 【LA】
ルンバやチャチャチャであるフィガーの終わりにスパイラル・ターンを用いること。

 

250 スパイラル・クロス(Spiral Cross) 【LA】
スパイラルをしたときの軸足に、もう一方の足が絡む形のこと。

 

250-1 ルース・スパイラル・クロス(Loose Spiral Cross)
ルンバでカールを踊る場合、女性は右足の上での回転量がスパイラルを踊る場合と比べて少ないために左足のクロスの仕方が多少ゆるくなります。この形のことをルース・スパイラル・クロス、あるいは、単にルース・クロス(Loose Cross)と言います。

◆日本語で「あいつは時間にルーズだ」などと使いますが、英語では「ルース」と発音し、「固定していない、緩んだ」などの意味があります。

 

 

251 スパニッシュ・アーム(Spanish Arms) 【J】
直訳は「スペイン人(風)の腕」でフラメンコのような腕の使い方をする、ジャイブの基本フィガーのひとつ。

 

252 スパニッシュ・ドラッグ(Spanish Drag)【T】

◆「ドラッグしている間に、女性が顔をシャープに右へ返し、挑発的な表情で男性の方を見て、男性も同じように女性を見ることをスパニッシュ・ドラッグと言う」とする説明をどこかで見たことがあります。しかし、世界の複数のトップ・ダンサーにお尋ねしても、ドラッグとスパニッシュ・ドラッグは同じという答えが返ってくるばかりなので、現時点ではそれを受け入れつつ、更に調査をします。 ➡431

 

 

253 スパニッシュ・ライン(Spanish Line) 【P】
スペイン舞踊のフラメンコ独特の形を作るフィガー、あるいは、そのようになった形のことで、体重は軸足だけにのり、もう一方はボールで床をプレスしています。類似の動作に、両足に体重をかけるプレス・ライン(Press Line)があります。

 

254 スピン(Spin)
右足前進から右回転に入り、次に左足後退になるまでのアクションのこと。ナチュラル・スピン・ターンの男性の5~6歩目がスピンにあたります。 ➡440

★スピンは2歩構成でピボットは1歩。スピンが進んでいくフィガーであるのに対し、ピボットはその場で行なう進まないステップです。(K.アクリル)

 

 

255 スプリット(Split)
英語の意味は「分裂させること」や、体操やバレエなどで「一直線上に両足を開くこと」。ボウリングでピンが2つのグループに分かれるのもスプリットです。フィガー名としてはチャチャチャのスプリット・キューバン・ブレイクやポピュラー・バリエーション集のクイックステップには同名のフィガーが紹介されています。

◆「スピリット」あるいは、「スピリッツ」と言う人がいますが、スピリット(spirit)の英語の意味は「霊魂、精神」ですし、スピリッツ(spirits)だと「ウイスキーやブランデーなどのアルコール類」になってしまいます。

 

 

256 スプリット・キューバン・ブレイク(Split Cuban Breaks) 【C】
ルンバのニュー・ヨークを(2&3,4&1)のカウントで踊るチャチャチャのフィガー。

◆スプリットとは「裂く、割れる」ことです。床の上で両足を前後、あるいは左右にぺたーっと開くのもスプリットです。

★私がこれを教わったとき、男性は左脇にタオルを挟んで踊るよう教わりました。タオルを落とさないよう踊るのです。そしてアームはだいたいヒップの高さに置いておきます。ボディが移動してもアームはそこに置いたままです。そうするだけでボディやヒップのアクションがよりはっきり見えますが、アームが動いてしまうとすべてが変わってしまいます。脚部は緩むし、コンパクトでなくなり、スピードを出すことができません。(D.バーンズ)

 

 

257 スポット・ターン(Spot Turn) 【R/C】
右足からスタートする左へのスポット・ターンと左足からスタートする右へのスポット・ターンの2種類があります。ISTDのテキストにはスポット・ターンの中にスイッチ・ターンとアンダーアーム・ターンが含まれています。また、アレマーナでは女性が三角形に踊るのに対し、スポット・ターンは(1歩目)直線上に出て行って、(2歩目)帰ってくる踊り方をします。

◆アメリカのテキスト(Complete)には「その場で、両足で行なう回転」と定義しています。

 

 

258 スライディング・ドア(Sliding Doors) 【R】
ルンバの基本フィガーのひとつ。

◆ドアは「扉」ですがスライディングを加えると「引き戸」になります。踊りからも決して「扉」ではないことが分かると思います。扉の漢字もよく見ると「戸に非ず」となっていました。

★スライディング・ドアやフェンシング、ロープ・スピニングなどはキューバの踊りがベースになっているものの、典型的なキューバの踊りではないため英語名がつきました。(Concise)

 

 

259 スライド(Slide)
床に足を滑らせてステップすること。

 

260 スラッシュ(Slash) 【Salsa】
右足後退から左足を斜めに滑り出ていくステップ。英語の意味は斜線(/)のこと。他にも「~をめがけて切りつける」等の意味もあります。

 

261 スリー・アレマーナ(Three Alemanas) 【R】
ルンバの基本フィガーのひとつ。通常のアレマーナの後、女性が左回転のアレマーナ・ターンし、再び右回転のアレマーナを踊ります。

 

262 スリー・ステップ(Three Step) 【F】
フォックストロットの基本フィガーのひとつ。

◆直線、あるいは、左へ1/8回転しながら踊ることができます。男性のフットワークは注意が必要です。1歩目(テキストによっては先行フィガーの最終歩になっています)の左足前進は(H)で(HT)ではありません。(T)がないと言うことはライズをしないと言うことで、そのため次の右足は再び(H)から出ていくことになります。このときの右足のフットワークは(HT)です。

 

 

263 スリー・ステップ・ターン(Three Step Turn) 【LA】
3歩で直線的に回転する踊り方。例えば、チャチャチャのニュー・ヨークのサイド・シャッセ(3~5歩目)の所を男女共にスリー・ステップ・ターンに変えて踊ることができますし、サンバでは女性が使用することもあります。

 

264 スリー・スリーズ(Three Threeʼs) 【R】
12歩からなるルンバの基本フィガーのひとつ。

◆フィガー名は「3歩(構成)のステップが3回」と言う意味なのでしょうが、フィガーは12歩構成なので、3歩構成のステップが4回あることになります。命名者は最初か最後の3歩、どちらかを含まなかったのでしょうか。不明です。

★ペペとアズベノ・リヴェラ(Pepe and Azveno Rivera)と言うキューバの有名なプロダンサーが考案。フィガーの元の名はペニシリナ(Penicilina = ペニシリン)でした。(Concise)

 

 

265 スリー・フォーラウェイ(Three Fallaways) 【F】
フォックストロットのアドバンスト・フィガーのひとつで、男性はフォーラウェイ・リバースの3歩から女性パートの3歩を踊り、再び男性の3歩を踊ってフェザー・フィニッシュで終わるフィガー。

★1973年、レッスンを受けにきていたグレッグ・スミス(Greg Smith)からフロアの端から端まで一気に駆け抜けるアマルガメーションが欲しいと相談されました。そこで一晩考えて、フォーラウェイ ~ カウンター・フォーラウェイ ~ フォーラウェイ ~ それに(Q)カウントのウィーブ・エンディングを付けて教えました。それが今のスリー・フォーラウェイです。(ビル・アービン)

 

 

266 スリップ(Slip)
英語の意味は「滑る、あるいは、滑るように進むこと」。ダンスにおいては、トウを床とコンタクトしたまま後ろに引き込む「スリップ・バック」や、前方に滑り出す「スリップ・フォワード」などが動きを表わす言葉として使われています。そして、リバース・ピボットやトウ・ピボットにはこうしたスリップ・アクションが使われています。

◆女性の下着のスリップはドレスの滑りをよくするもの。スリッパは「するりと足を滑らせて」履く物の意味に由来しています。

 

 

267 スリップ・ピボット(Slip Pivot)
リバース・ピボットの一種でフォーラウェイ・リバースの後に使われ、ひとつのフィガーとして扱われています。リバース・ピボットがその場で右回転から左回転への切り返しに使われるのに対し、スリップ・ピボットは同じ方向への移動と回転の流れの中で、右足を左足前から後ろへ引き抜いて使われます。そのため、男性の右足(後退)はリバース・ピボットと異なり、CBMPに置かれません。 ➡440

 

268 スロー(Slow)
1.  スロー(S)カウントのこと
2.  スロー・フォックストロットのこと
3.  「遅い、ゆっくり」の意味

 

269 スロー・フォックストロット(Slow Foxtrot)
スタンダード種目のひとつ。音楽は比較的ゆっくりスイングする4/4拍子でテンポ1分間に30小節くらい。基本のリズムは(SQQ)です。

◆日本ではスローと略すことが多いですが、海外ではフォックストロットと言う方が多いようです。

★1920年代に誕生したフォックストロットはアメリカのハリー・フォックスと言うダンサーの名から付けられました。1分間に50~52小節のクイックステップから枝分かれしたフォックストロットは、始めは1分間に48小節の速さで踊られていましたが、それからどんどん遅くなり、1920年代末には32小節までになりました。第1次大戦終わり頃のフォックストロットはウォークとスリー・ステップ、それにスロー・ウォークと一種のスピン・ターンから成り立っていましたが、1918年、ジャズ・ロールによる変動が起こりました。ジャズ・ロールとはスリー・ステップの前身で、1小節の中で3歩踏み、それを連続する動きでした。このコンセプトは完璧に現代のフォックストロットの基本となるものでした。1919年にアメリカ人のモーガン(Morgan)と言う人がモーガン・ターンと言うオープン・スピン・ターンの一種を紹介し、1920年には、G.K.アンダーソンがフェザー・ステップとチェンジ・オブ・ダイレクションを紹介しました。現在のフォックストロットはこれらなしに考えることはできません。そして1930年代に黄金期を迎え、テンポも標準化されたのです。そのように人気があった背景には、とてもシンプルな動きの踊りを驚くほど様々な形で表現できるからでした。(Street)

★ベーシックのリズムは(QQS)なのです! 試しに、普通にホールドして(SQQ)と歩いてみると、非常に難しいと感じますが、今度は(QQS)で歩いてみると、この方がずっと楽に動けるのが分かります。それはスロー・カウントのところに入っていくときにボディ・スピードが落ちていくからです。理論的な話をすると、スロー・カウントの終わりから次のクイックにかけてスピードを増していかなければなりませんから、スローのステップの前に加速しておいて、クイックにかけて減速するのは理に適いません。(オリバー)

★ボールルーム・ダンスの中でもロールス・ロイスと例えられるフォックストロットは、両足が前後に開いたときに作りだされる三角形の土台(前方のヒールと後方のトウの上に作りだされる三角形)は、バランスのテストに最適です。その一瞬、ウエイトは両足の上に均一になければならないからです。(オリバー)

★(フォックストロットのカウントの取り方について)(S)カウントを(S&)ととる考え方がずいぶん広まってきましたが、アマチュアにはなかなか難しいのが実情です。そこで私の考え方ですが、この(&)のところでは一瞬お休みする感じにすると、スタンディング・フットの上に体重が吸収されるので良いと思います。(L.スクリブナー)

★「フォックストロットが踊れたら何でも踊れる」と言う人がいました。100%正しいとは思いませんが、フォックストロットをマスターするにはタイミングやボディ・スイングの原理を理解しなければならないと言う意味を含んでいることは間違いありません。(L.スクリブナー)

★他のボールルーム・ダンスと違い、フォックストロットの踊りは初期の頃からさほど変わっていません。踊りがベーシック・ステップの上に成り立っているため、変化できる幅が狭いのです。実際のところ、フォックストロットに変化をつければつける程、踊りの本質から遠ざかってしまいます。つまり、この踊りではスタイル、バランス、ムーブメント、そしてリズムといった要素に重要性が置かれているのだと言えるでしょう。(L.スクリブナー)

 

 

270 スローアウェイ・エロス(Throwaway Eros) 【ST】
スローアウェイ・オーバースウェイのように女性が男性の左側で右足に立ち、左足でエロス・ラインを作ります。 ➡431

 

271 スローアウェイ・オーバースウェイ (Throwaway Oversway)【ST】
スローアウェイとは「何かを放り出すこと」で、この場合、女性の左サイドと左足が後方に投げ出されます。 ➡431

★1960年代にヒンジから発展したこのピクチャー・ポーズについて、私たち3人、ピーター・エグルトン&ブレンダ・ウィンスレード(Peter Eggleton and Brenda Winslade)と私でこの名前を決めま した。(P.ヘイラー)

★もともとジュテ・ラインと呼ばれ、ジュテとは仏語で投げ捨てると言う意味です。(R.グリーブ)

★1960年になるとヒンジが現れ、ホールドが大きくなりました。レン・スクリブナーにヒンジを教わり随分練習しましたが全然うまく踊れませんでした。原因はボビーの足の方が長かったからです。私は短い足のわりには結構よくやっていましたが、ボビーとハマースミス・パレイで格闘していたとき、「その左足を後ろに掛ける代わりに、低くなってもらいたいから、後ろに投げ出してくれないか」と言ったのです。後日、ジョセフィンのレッスンでこれを踊ると、彼女は「ちょっと待って、ボビーはヒンジをしていないわよ」と言ったので、「上手くできないからボビーの足を後ろにやってもらったのです」と答えました。するとジョセフィンが、「そう……。オーバースウェイと女性が足を投げ出しているから、スローアウェイ・オーバースウェイと呼ぶことにするわ」と言ったのです。(ビル・アービン)

★例えば誰かにプレゼントするとき、プレゼントを自分の正面で渡しますね。スローアウェイ・オーバースウェイでも、私のボディから湧き出るエネルギーを放出するために、前に向けたスペースが必要になります。(ロレイン)

 

 

272 ゼア・アンド・バック(There and Back) 【C】
ISTDテキストに出ている基本フィガー。踊り方は、(例えばベーシック・ムーブメントの最後で男性が右足に乗ったところから)左足を右足に閉じ(2) → 右足に体重を戻す(3) → 左右左足と後に小さく走る(4&1) → 右足後退(2)→ 左足に体重を戻す(3)→ 右左右足と前方に小さく走ります(4&1)。始めの2歩はIDTAのタイム・ステップ、前後へのランはスウィートハートと同じ要領で、ロック・ステップではありません。

 

273 セイム・フット・ランジ  (Same Foot Lunge)【ST】
単にランジと言うと男女が逆足で行ないますが、セイム・フット・ランジでは、男女が同じ(セイム)足(フット)でランジを行ないます。この名前はフェンシングの突く(=ランジ)形からきています。➡431/600

 

273-1 セイム・フット・ランジ・ポイント(~ Point)
途中の動きを省き、突然セイム・フット・ランジになった形のこと。

 

274 セグエ(Segue)
二つ以上の種目をつなげてひとつの作品として踊ることで、何種目以上使うかは主催団体が指定しています。

◆イタリア語の音楽用語「続く」を語源とし、「(何かを)切れ目なく続ける」意味です。例えば「ポップスの名曲2曲のセグエに魅了された」、「彼は別の話題にスムーズに移行(セグエ)した」と言う風に使えます。

 

275 セパレーション(Separation) 【P】
パソの基本フィガーのひとつ。英語で「分離、切り離し、別居、離婚」の意味。

 

276 センター・オブ・グラビティ(Center of Gravity)
重心。グラビティは重力・重量の意。語源はラテン語の「重い」。

★重心とは、基本的に私たちのボディ・パーツをつなげている中心を指し、その場所は両ヒップ・ボーンの間の、おへその少し下の仮想の場所になります。完璧なバランスにいられるようにするには、この重心が床と繋がっていなくてはなりません。その重心を上にあげすぎると体が固くなり、重心を落としてしまうと動きを止めてしまうことになります。重心からは下と上の二方向にエネルギーが流れています。(H.ガルケ LA)

 

 

277 センター・オブ・レビティ(Center of Levity)
浮心。レビティは重心の反語で浮力(buoyancy)と同義。語源はラテン語の「軽いこと」。

★私たちの上半身には軽さを感じる中心があります。その場所は厳密には二つの肩甲骨の間、胸椎の7、8、9番の所にあります。私たちは踊りの中で自由な感じを演出したいのですから、そこを感じて踊ることが大切です。重心を落としてしまうと動けなくなるように、この浮心を落としてしまうと、やはり動きが阻害されてしまいますから、重心と浮心をつなげる意識を持ちます。(H.ガルケ LA)

◆一般にセンターと呼ばれる部位を、ロレインさんはライブ・センター(Live ~)とも言っていました。また、ドニー・バーンズ氏はサンバのレッスンの中で「センターが静かであるという感覚は、クオリティの高い踊りの特徴でもあります」と話をしています。

 

 

278 セントラル・バランス(Central Balance)
広く中間バランスとも言われ、文字通り開いた両足の中間に体重がある状態のこと。例として、タンゴ・ウォークをするとき、カウントの(1)ではセントラル・バランスにあり、(&)で出た足に全体重が乗ります。

 

279 セントリヒュガル・フォース(Centrifugal Force)
遠心力。英語の語源はラテン語のCentri(センター、中心)とfugal(飛んでいく、逃げる)からのようです。

 

280 セントリペタル・フォース(Centripetal Force)
求心力。英語の語源はラテン語のCentri( センター、中心)とpetal( ~に行く、求める)からのようです。

 

 

281 ソーンター(Saunter)
踊りのひとつ。英語の意味は、ぶらつく、のんびり散歩すること。

 

282 ソシアル・ダンス(Social Dance)
娯楽や人と会うことを主とするダンスで、ポピュラーな競技種目の他にボックス・ルンバ、マンボ、サルサ、ジルバ、ブルースなどが踊られます。

 

283 ソン(Son)
多くの音楽歴史家はキューバのソンが現代のサルサのバックボーンであること、そしてまた、20世紀初頭において、キューバ発祥のダンス音楽ジャンルの中で最も人気があることに異論は唱えないでしょう。ソンは1800年後期、キューバ東部に位置する山岳のオリエンテ州で生まれました。アフリカ系キューバ人の農村労働者に人気のあるダンスとして始まり、打楽器のみで演奏されました。ソンはドラムに素手を使った最初の音楽ジャンルとも考えられており、また、数多くのアフリカ音楽の影響が(シンコペートのリズムや基礎を成すパーカッションとなんら脈絡のないメロディー・ラインなどを含む)残っていると言います。

 

284 ソンブレロ(Sombrero) 【Salsa】
サルサの基本技のひとつ。左手同士のホールドの下で右手同士のホールドした形から、男性は左手のホールドを自分の頭の後方に下ろし、右手のホールドを女性の頭の後ろ側へ下ろした形のこと。